
🏭 はじめに
私は製造業の会社を経営して40年近くになります。
社員45名の中小企業をまとめながら、日々“現場の数字”と向き合う仕事をしてきました。
そんな私でも、副業という言葉には何度も心を動かされたことがあります。
特に最近よく目にするのが「天野浩一氏が提唱するRevival(リバイバル)」という副業案件。
「AIが自動で稼ぐ」「スマホ一台で月収100万円」といった宣伝文句が目立ち
興味を持つ人も多いのではないでしょうか。
しかし、経営者として“実際に仕組みを見て数字を読む”立場から見れば
この案件にはいくつか注意すべきポイントがあると感じています。
🧩 Revivalとはどんな副業なのか?
リバイバルは、「AIを活用した自動収益システム」をうたう案件です。
紹介動画やLP(ランディングページ)では、「誰でも簡単」「社会貢献型の新しい副業」などの言葉が並びます。
その中心となっているのが、次の2つの仕組みです。
🔹 R-System(アールシステム)
AIが協定投資家の取引をコピーして、自動で利益を出すという仕組み。
つまり、“人間の判断を再現するAI投資モデル”という触れ込みです。
🔹 R-Links(アールリンクス)
このR-Systemを他の人に紹介して、登録者が増えるほど報酬を得られるという紹介制度。
「友人に教えるだけで報酬が入る」といった説明も見かけます。
登録自体は無料とされていますが、実際にはLINE登録から有料プランへの誘導があり
参加費用として数十万円を支払ったという報告も多く見られます。
⚙️ 私が感じた3つの懸念点
経営者としての視点から、Revivalには次の3点が特に気になりました。
① AIの実態が見えない
AI投資モデルを名乗るなら、どんなアルゴリズムで、どのデータを基に運用しているのか
少なくとも概要を開示するのが一般的です。
しかし、この案件ではその説明がほとんどなく、投資家33名という数字だけが強調されています。
実際に誰が運用しているのか、AIがどのように収益を生み出すのか、その根拠が見えません。
② 紹介制度中心の収益構造
R-Linksの仕組みを見ると、「自分で稼ぐ」より「人を紹介する」方が収入につながる可能性が高いように見えます。
これはマルチ型の報酬構造に近く、安定した利益を出すには新規参加者を増やし続ける必要があります。
実際、経営の現場では“自転車操業型”の仕組みほど、長続きしません。
③ 初期費用と追加費用が不明瞭
「無料で始められる」という言葉に惹かれて登録したものの
その後に“本当の収益を出すための上位プラン”を勧められるケースが多いようです。
中には30万円以上の支払いを求められたという声もあります。
経営者として断言しますが、“コストの見えない投資”はもっとも危険な分野です。
💬 実際に参加した人の声

ネット上での口コミを調べてみると、共通点がいくつも見つかります。
- 「無料だと思って登録したら、高額プランを勧められた」
- 「AIの運用実績が確認できなかった」
- 「紹介報酬を得るには別途契約が必要だった」
- 「運営元の会社情報があいまいで連絡が取れなくなった」
もちろん、全てが嘘とは限りません。
中には実際に紹介で多少の報酬を得た人もいるようですが
それは「本質的なビジネスモデル」ではなく、あくまで一時的な構造にすぎません。
📊 経営者としての結論:「再現性のない副業」
Revivalは、一見すると時代の最先端をいくような副業に見えます。
AI、自動化、スマホ完結──こうしたキーワードは、忙しい人ほど魅力的に感じるものです。
しかし実際には、AI部分の説明は不透明で
収益のメインが“紹介による報酬”という構造に偏っているように見えます。
つまり、「AIで稼ぐ」のではなく「AIで稼げる夢を売る」ビジネスモデルの可能性が高いのです。
経営者として私が一番気にするのは“継続性”です。
誰かを紹介し続けなければ収益が途絶える仕組みは、長く安定して利益を出すことができません。
一時的な盛り上がりが終われば、多くの人が撤退していくのが現実です。
🧭 安心して取り組める副業を選ぶために
これまで何度も副業や投資案件に関わってきた中で
「信頼できる副業」にはいくつかの共通点があります。
- 仕組みが明確であること
→ どのように収益が発生し、何に対して報酬が支払われるのかが説明できる。
- 初期費用が現実的な範囲に収まっていること
→ 無料または少額から始められ、追加費用が明確に提示されている。
- 運営者や企業情報が公開されていること
→ 特商法に基づく表記があり、実在の住所・連絡先が確認できる。
- 再現性があること
→ 一部の人だけでなく、一定の行動をすれば多くの人に同様の結果が出せる。
これらを満たしていない副業は、どんなに魅力的でも慎重になるべきです。
🔻 派手さより、確実さを選ぼう

私の結論は明快です。
「Revival(リバイバル)」は夢を見せる案件であり、現実的な再現性に乏しい。
AIや自動運用という言葉に惹かれるのは自然なことです。
しかし、“自分が理解できないまま始める”ことほど危険なことはありません。
経営の現場でも、仕組みを理解せずに投資したプロジェクトは、ほとんど失敗に終わります。
副業を始めるなら、まずは理解できる範囲で、小さく試すこと。
そして、少しずつ積み重ねていくこと。
派手な成果ではなく、地道な努力の継続こそが
結果的に一番安定した「副収入」につながると、私は確信しています。
執筆:下町ロケッターマサ
「派手な夢より、地に足のついた一歩を。
それが本当の“リバイバル”だと思う。」