🏭 「社長でもだまされる時代」になった
製造業の現場を30年以上見てきた私でも、最近の副業広告には驚かされる。
SNSを開けば
「スマホ1つで完結!」
「選ぶだけで自動収入!」
「初心者でも月50万円!」
まるで魔法のような言葉が並んでいる。
そしてその中でも特に話題になっているのが――
株式会社アストラの副業案件。
しかし、経営をしていると分かる。
「誰でも簡単に稼げる」
そんな仕組みが存在するなら、世の中の倒産はとっくになくなっている。
今回は、現場叩き上げの私・下町ロケッターマサが
アストラの“副業ビジネス構造”を社長目線で徹底解剖する。
🔧 アストラ副業の入口は“無料”という甘いワナ

まず最初に目を引くのは、やたらと敷居の低い導線だ。
🟩「無料登録OK!」
🟩「LINEで完結!」
🟩「副業診断であなたに合う案件を紹介!」
この時点で“簡単に稼げる気分”にさせる。
だが、登録後すぐにLINEには次のようなメッセージが届く。
「あなたに特別なご案内があります!」
「限定10名の収益保証プラン!」
最初は無料。
次は“体験プラン”として数百円。
そして最終的に――
20万円、30万円、50万円…とエスカレートしていく。
これは典型的な「ステップアップ型アップセル構造」。
入口を軽く見せ、出口で回収する仕組みだ。
💸 広告の「選ぶだけ」は、実際には“買うだけ”だった
アストラのキャッチコピーにはこうある。
「案件を選ぶだけで収益化!」
だが、私がリサーチした範囲では――
実際に「案件」など存在しない。
その代わりに出てくるのは
- ノウハウ教材
- 高額講座
- サポート契約
- AIツール使用権
つまり“選ぶ”のは案件ではなく、支払いプランなのだ。
中には、次のようなメッセージを受け取ったという人もいた。
「月収30万円を狙えるプロコース」 → 298,000円
「あなた専用サポート」 → 550,000円
この構造、私が過去に高額コンサルで見たパターンと完全一致している。
「副業で稼ぐ」のではなく、副業を“売る”ことが本業というわけだ。
📊 下町社長が分解する!アストラの収益構造
| 段階 | ユーザーの行動 | アストラ側の収益ポイント |
|---|---|---|
| ①広告誘導 | SNS・YouTube・LPからLINE登録 | 見込み客リストを収集 |
| ②初期接触 | 無料教材・診断を配布 | 信頼と心理的ハードルを下げる |
| ③有料誘導 | 「限定講座」などを案内 | 低価格で最初の売上を作る |
| ④高額販売 | コンサル・講座契約へ誘導 | 数十万円単位で利益化 |
| ⑤継続課金 | 会員サイト・追加教材 | 月額で安定収益化 |
| ⑥外部誘導 | 投資・AI案件の紹介 | 紹介報酬を獲得 |
つまり、副業という名の販売事業。
利用者が得るのは“仕事”ではなく、“情報”。
その情報の価値を判断できない初心者ほど、狙われやすい。
⚠️ 費用のリアル:私が見た報告例
口コミと取材から整理すると、以下のような支払いパターンが確認された。
💰 初期費用:500円〜1,980円(電子書籍・体験版)
💰 本契約費用:198,000円〜550,000円(サポート付き講座)
💰 月額課金:5,000円〜20,000円(会員サイト・追加教材)
半年も続ければ、総額40万円以上の支出。
しかも、「稼げた」という証拠が出てこない。
出金できない。
返金されない。
担当がいなくなる。
これでは「副業」ではなく「費用業」だ。
🚨 詐欺まがいと言われる理由を社長目線で見る

「詐欺」という言葉は軽々しく使いたくない。
だが、アストラの構造を見れば、“限りなくグレー”。
特に次のポイントは危険信号だ。
🔻 広告と実態が食い違う
「案件紹介」と言いながら中身は教材販売。
🔻 会社情報が不透明
特商法ページが簡略化・住所がバーチャルオフィス。
🔻 返金保証の条件が不可能
「30日以内に作業30件報告」など、達成不能な契約条件。
🔻 契約書を交わさないケースも
口頭・チャットのみで高額決済を進める。
これらは私の業界で言えば
「製品保証をうたいながら、保証書が存在しない」
ようなものだ。
つまり、“守る気がない保証”を提示しているだけなのだ。
💬 口コミから見える現実
実際の利用者の声を一部紹介しよう。
🗣 「無料と書いてあったのに、後から高額プランの案内が来た」
🗣 「講師の名前を調べても実績が出てこない」
🗣 「住所を調べたらレンタルオフィスだった」
🗣 「LINEサポートの人が急に消えた」
🗣 「出金申請をしたが、音沙汰なし」
一方で、「稼げた」という口コミもある。
だが、その多くは紹介報酬目的の投稿とみられる。
これでは“副業成功者”ではなく、“販売協力者”だ。
🧩 ロケッターマサの結論
私はこれまで、何度も「夢の副業」に手を出して失敗してきた。
その経験から断言する。
株式会社アストラの副業は、「稼ぐ仕組み」ではなく「買わせる仕組み」だ。
本来の副業とは
スキルを活かして成果を生み
その対価として報酬を得るもの。
だがアストラの構造は
「あなたが働く前に運営が儲かる」設計になっている。
つまり、稼ぐのはあなたではなく、アストラ。
🏁 “焦らない”ことが最大の武器

副業に限らず、経営も同じだ。
焦れば焦るほど、甘い話が寄ってくる。
「限定10名」
「今日だけ」
「特別案内」
この3つの言葉が出た時点で、私は絶対に一歩引く。
本当に価値あるビジネスは
宣伝よりも“実績”が物を言う。
そして、続けた人だけが本当の結果を出せる。
🔥 下町ロケッターマサの教訓
- 楽して稼げる話は、ほぼ例外なく“誰かが儲ける仕掛け”
- 副業を探す前に、「自分の強み」を見つめ直す
- 支払う前に、“運営が誰を守っているか”を確認する
「成功とは、一晩で稼ぐことではない。
何度倒れても、もう一度立ち上がることだ。」
副業の世界は厳しい。
だが、正しい情報と冷静な判断力があれば
あなたの人生を“再起動”させることは必ずできる。
💡 アストラのような甘い話に振り回されず
地に足をつけて前に進もう。